“蝶の記”その1



ジャマイカタイマイ
 このジャマイカタイマイの写真は私が知る限り世界で私が写した2枚しかない。野外生態で撮影されたのはこれが世界初であろう。2008年4月、場所はジャマイカのCockpitCountryのとあるポイントである。ナガボソウの一種に頻繁に吸蜜に訪れていたが、1つの花で長く吸蜜することはない上に、一度に5〜6頭まとまって飛来することが多く、とにかく撮影しにくい蝶である。この蝶が発見されてから今までに得られた個体はおそらく100体に満たないであろう。
 4回目のチャレンジで始めて写すことができた私の最も好きな作品の1つである。
村田泰隆


撮影データ
 カメラはキャノンのイオス1N-RSでRSはRapid Shotの略でカメラの説明書には1秒間に8枚以上シャッターが切れ最高10枚まで撮影が可能であるとしている。レンズはキャノンのマクロレンズEF180ミリ、Fは3.5、シャッタースピードは1/125、ストロボはオリンパスの低背型で、自分で考案した特殊なフィルタ(乳白色のタッパウェアの底2ミリ部分を2枚付けて加工)をつけている。このフィルタの効果で飛んでいる蝶が止まって見える。フィルムはベルビアでフィルム感度ASA50でポジフィルム撮影である。


HP編集からのコメント
 昨年秋、村田泰隆相談役は長岡京にて“蝶の写真展”を開催されました。栄寿会HP編集としてはこの展示会に出向けなかった会員にも何らかの形でその一端をお伝えしたいということでお願いしたところ、こころよく承諾いただきました。また原稿の作成には秘書課の協力も得られて実現しました、感謝申し上げます。(柴田)